●スピノザ文献オンラインネットワークSBON

●スピノザ文献オンラインネットワークSBON

ドイツのスピノザ協会が構築してきたスピノザ文献オンラインネットワーク (Spinoza Bibliography Online Network = SBON) に各国からの参加が求められています。SBONにはすでに、1653年から現在に至るまでのスピノザ関係の文献5000件あまりが登録されています。ドイツはもとより、各国のスピノザ協会や研究集団が協力しています。2007年に日本のスピノザ協会もプロジェクトに参加することになりましたのでご紹介します。

自分の論文や著作を登録して世界中の人々に知ってもらうことができます

  SBONがすばらしいのは、世界中の誰でも自分のPCからアクセスして文献情報が提供できることです。

実際にSBONのページをのぞいてみましょう

  アドレスは、http://www.spinoza-bibliography.de/ です。ドイツ語のページが出てきますが、画面上方で English Version に切り替えることもできます。まずは Quick search のところにご自分の名前をローマ字で入れて検索してみてください。ヒットがないなら情報提供待ちです。

ご自分で文献情報を直接入力できます

  report bibliographic entry をクリックすると入力ページに移ります。たくさんの入力欄が出てきますが、全部を埋める必要はありません。欧文が基本なので、論文や著書の題名はローマ字化したものと適当な英訳を併記します。たとえば、上野修『スピノザの世界―神あるいは自然』(講談社、2005年)ですと、

         Literature typeの選択:Monographs

         Authorの欄:Ueno, Osamu

         Titleの欄:Spinoza no sekai [The World of Spinoza]

         Subtitleの欄:Kami aruiwa shizen [God or Nature]

というふうな感じです。日本語入力の欄もあります。著者名とタイトルを入れます。これで日本語での検索にもヒットするようになります。

         original language edition firstの欄:上野修『スピノザの世界―神あるいは自然』

  こんなふうです。その他、文献表を作るときの要領で、Publisher, Yearなど埋められる欄を埋めてゆきます。分らない欄は空白のままでかまいません。あとは下のほうの主題(Subject)、書かれた言語(Language)、テーマ分類(Thematic areas)のところのチェックボックスに適当にチェックを入れ(複数可)、送り手データ(Sender data)に必要事項を入れて、Submit をクリックするだけ。あなたの文献情報がSBONに送られます。

チェックをしてもらえます

  送られた情報はいきなり公開されるのではなく、いったんSBONスタッフによるチェックに回ります。日本からの情報提供に関してはスピノザ協会がチェックに協力します。もし不備があれば修正されます。場合によってはメールで問い合わせが来るかもしれません。SBONの上で公開されるのはそのあとですので、安心して入力できます。

修正してほしいところも知らせることができます

  公開された文献情報でもし修正すべきところが見つかったら、Report bibliographic correction をクリックして必要な欄に入力し、修正情報をSBONに送ることもできます。

紹介したい他の文献についても情報提供ができます

  もちろんご自分以外の文献でも紹介したいものがあれば、同じ要領で入力してください。修正についても同じです。日本の研究が海外に知られる貴重なチャンスです。

SBONは今後、ますます重要なスピノザ文献データベースになってゆくと思われます。皆様もご利用がてらぜひお試しになってください。期限はありません。ご質問があればスピノザ協会事務局にお問い合わせください。