書名 マルクスの21世紀
著者  岩淵慶一
 

ヒューマニズムの立場から一貫して
疎外論の意義を追求しつづけてきた
著者による最新のマルクス論集。

2001. 8   学樹書院

ISBN4-906502-23-7 C3036

四六/上製/356頁/定価3465円(本体3300円)
正誤表

  目次 本書について 著者について

目 次 
はしがき/まえがき    
序章 どこから、そしてどこへ マルクス主義のパラダイム転換    
 I マルクスの哲学思想  
1章 マルクス主義哲学思想の現在   
2章 マルクスの唯物論とは何であったか   
3章 『ソフィーの世界』のマルクス   
4章 現代哲学思想の基本的諸傾向 古在由重『現代哲学』の批判的検討       
 II マルクスの社会主義思想  
5章 マルクスの社会主義社会論 
6章 レーニンにおける社会主義と市場   
7章 社会主義 官僚主義 マルクス疎外論 西田論文にたいする反批判        
あとがき


本書について(カバー宣伝文)
1989年にベルリンの壁が崩壊し、旧来のソ連型社会主義社会が呆気なく自己崩壊を遂げてしまったことはまだ記憶に新しい。こうした動きに引きずられるように中国が市場社会主義への本格的な移行を開始し、ユーゴスラヴィアの独自な社会主義システムも悲劇的な内乱を伴いながら崩壊を遂げ、20世紀の最後の数年間で世界史の主役であった社会主義運動が名実ともに一つの終焉を迎えた。
 21世紀を迎えた現在、すでに幕が引かれたマルクス主義的社会主義運動の失敗の経験から、教訓としてわれわれは何を学ばなければならないのか。また、将来のマルクス主義の可能性について、われわれは何を語ることができるのか。独自のヒューマニズムの立場から、一貫してマルクスの疎外論の意義を追求してきた著者による最新の論文集。

■著者について
いわぶち・けいいち 1940年生まれ。東京大学文学部哲学科卒業。現在、立正大学文学部哲学科教授。主な著書に『現代ヘーゲル研究』『ルカーチ研究』(以上共著、啓隆閣)『初期マルクスの批判哲学』『どこからどこへ』(共著)『社会主義 市場 疎外』(共著)『神話と真実』(以上、時潮社)『哲学と宗教』(共著、理想社)、主な訳書にバイアー『ヘーゲルの全体像』(共訳、啓隆閣)シャフ『言語と認識』ペトロヴィッチ『マルクスと現代』(以上、紀伊国屋書店)マルコヴィッチ『実践の弁証法』(合同出版)マルコヴィチ『コンテンポラリィ・マルクス』(亜紀書房)などがある。


正誤表 (訂正とお詫び)
本書、本文中には、左記のとおり、誤記および誤植があります。誠に恐れ入りますが、ここに訂正させていただきますので、読者各位にはご留意の上、お読みくださるようお願い申し上げます。編集部