報復の連鎖:権力の解釈学と他者理解/シェップ, AF(齋藤・岩脇 訳)

schop-jackOUT-R2報復の連鎖 権力の解釈学と他者理解
A.シェップ/齋藤博・岩脇リーベル豊美[共訳]
[四六判/並製/390頁/定価3500円+税/ISBN978-4-906502-39-4]

権力というものはいつの間にか暴力に転化する!思考の違いを処理できなくなった感情の衝突に暴力の始原がある。他者への理解を放棄した時,人は暴力の歯止めがきかなくなる。本書の解釈学的問いかけは,今日のわれわれが直面する国家の主権をめぐる諸問題と深く関わるだけでなく,暴力や報復の連鎖を断ち切るための哲学的視点を提供しようとするものである。

【目次】 日本の読者によせて/訳者解題 /序章/I 解釈学の旧来の理解概念とその限界 (M・ハイデガー,H・G・ガダマー,G・H・ミード)/II 自分のものの理解と他人のものの理解 解釈学と反解釈学を考究の射程に(E・フッサール,J・ラカン,J・デリダ)/III 正義という三元的位置からの他者理解か,あるいは汝の要求という二元的位置からの他者理解か(J・ロールズ,E・レヴィナス)/IV 男女の性差関係にみられる理解の諸葛藤(S・フロイト,J・ベンジャミン)/V 理解,攻撃そして合意――ニーチェに関する付説(F・ニーチェ)/VI 経済に関わる理解の概念(A・スミス)/VII 政治的な理解の問題(C・シュミット,J・デリダ)/終章/訳者覚え書き/出典・参考文献/原註
★★★【批評・評論・読者の言葉
★★★【図書新聞、書評】
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